VYM分配金、年間60万円の実績公開【2025年データ】
VYM・高配当VYMの年間分配金が、60万円を超えました。月にならすと、約5万円です。
2019年に「なんとなく分配金が欲しくて」買い始めたETFが、ここまで育ちました。せっかくなので、数字を全部、公開します。
VYMを2019年から保有し、取得額約2,000万円・評価額約4,000万円・年間分配金約60万円(税引後)になった実体験の記録です。
この記事の目次
2019年7月、手書きのメモが残っている

2019年7月3日の手書きメモが、今も残っています。米国高配当ETFを調べていたときのものです。
| ETF | 経費率 | 分配金利回り |
|---|---|---|
| VYM | 0.06% | 3.09% |
| SPYD | 0.07% | 4.2% |
利回りだけ見れば、SPYDのほうが高かった。ただ、当時のメモには「不動産が多め・銘柄74」と書いてありました。不動産への集中と、銘柄数の少なさが気になって、自分はVYMを選びました。VYMは400銘柄以上に分散されていて、経費率も低い。
「なんとなく」と言いながら、ちゃんと比較していたわけです。
当時、VYMかSPYDかという比較は、投資界隈でよく議論されていました。SPYDのほうが利回りが高く、「手っ取り早く配当が欲しいならSPYD」という空気もあった。実際、最初のころはSPYDのほうが順調に見えていました。
それでも自分がVYMを選んだのは、分散の原則を優先したからです。SPYDは銘柄数が少なく、不動産セクターに偏っているのが気になった。分配金の高さより、幅広く分散しているほうが長く持てる。そう判断しました。
あれから7年。振り返ると、この判断は結果的に正しかったと思います。SPYDは今も存在しますが、以前ほど話題に上がらなくなりました。トータルリターンで見ると、VYMとの差はかなり開いています。
今から選ぶなら、SCHDという手もある
ちなみに、今から米国高配当ETFを選ぶなら、SCHD(シュワブ米国配当株式ETF)が最も注目されています。10年以上連続で増配している米国企業、約100銘柄に絞った商品です。利回りはVYMより高く、長期リターンも良好。今では高配当ETFの代名詞的な存在になりました。
ただ、当時の自分には、そもそも選択肢がありませんでした。SCHDは日本の証券会社では買えなかったからです。実は今も、SCHD本体を直接買える国内の証券会社はありません。
日本から投資できるようになったのは、同じ指数に連動する投資信託が登場してからです。楽天証券の楽天・シュワブ・高配当株式・米国ファンド(通称:楽天SCHD)が2024年9月に設定され、SBI証券からも同年12月にSBI・SCHDが出ました。信託報酬は年0.1238%(楽天SCHD)と低コストで、四半期ごとに分配金を受け取れます。NISAにも対応しています。
今から分配金目的で始めるなら、有力な選択肢の一つだと思います。自分がVYMを買い始めた2019年にこれがあったら、選んでいたかもしれません。
分配金の実績(年別)
VYMは年4回(3月・6月・9月・12月)、分配金が入ってきます。記録に残っている分をまとめました。なお、以下の金額はすべて税引後の受取額です。
| 年 | 3月 | 6月 | 9月 | 12月 | 年間合計 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2024 | — | — | — | 19万円 | 約19万円 |
| 2025 | 14万円 | 14万円 | 14万円 | 16万円 | 約58万円 |
| 2026 | 15万円 | 17万円 | — | — | 集計中 |
2025年の年間合計は、約58万円。2024年は12月から実際に出金を始めたので、記録はその月からになっています。
ここに載せた金額は税引後ですが、確定申告で外国税額控除を申請すると、一部が戻ってきます。詳しくはVYMで確定申告したら4万円戻った話に書きました。
1回あたり14〜19万円。四半期ごとに、この金額が自動的に入ってきます。
ちなみに2026年6月は17万円。前年同月(14万円)より増えました。買い増しは一切していません。株を1株も買い足していないのに、受け取る額が増えている。増配と円安のおかげです。
分配金はドルで受け取って、円に換えてから、証券口座から銀行口座へ移しています。
ここで一点、記録のつけ方で迷ったことがあります。月の入金(クレカ決済など)が約15万円、出金も約15万円だとすると、差し引きゼロとして月の入金を「0円」と記録するのか。それとも、入金15万円は入金として記録して、出金は出金で別に管理するほうがいいのか。
自分は後者を選びました。入金と出金を混ぜずに、それぞれ独立して記録する方法です。たぶんこれが正しいのだろうと思っていますが、誰か正しい記録の方法を教えてほしいところではあります。
現在の評価額
2026年7月時点でのVYMの評価額は、4,031万円。取得金額は約2,000万円なので、含み益はプラス101パーセントになっています。取得額の、ちょうど倍です。
毎年1月時点の評価額を、記録で振り返るとこうなっています。なお、NISAは旧NISAでの保有分です。
| 時点 | 特定口座 | 旧NISA | 合計 |
|---|---|---|---|
| 2020年1月 | 111万円 | 20万円 | 約132万円 |
| 2021年1月 | 475万円 | 73万円 | 約549万円 |
| 2022年1月 | 1,227万円 | 256万円 | 約1,483万円 |
| 2023年1月 | 1,561万円 | 285万円 | 約1,846万円 |
| 2024年1月 | 1,809万円 | 288万円 | 約2,097万円 |
| 2025年1月 | 3,012万円 | 248万円 | 約3,260万円 |
| 2026年1月 | 3,571万円 | — | 約3,571万円 |
| 2026年7月 | — | — | 4,031万円 |
急に増えたわけではありません。買い増しを続けながら、相場の上下を気にせず持ち続けた結果です。2020年のコロナショックで評価額が一時的に下がった局面もありましたが、そのタイミングで売らずに買い増したことが、今の数字につながっています。
利回りの考え方
利回りは、取得価格で計算するのが基本です。
自分は約2,000万円でVYMを取得しました。年間60万円の分配金で計算すると、利回りは約3パーセント。これが、自分にとってのVYMの実態です。
ここで注意したいのが、現在の評価額と分配金を比べてしまうケースです。
| 基準 | 計算 | 利回り |
|---|---|---|
| 取得原価(2,000万円) | 60万÷2,000万 | 約3パーセント |
| 現在の評価額(4,031万円) | 60万÷4,031万 | 約1.5パーセント |
評価額4,031万円に対して分配金60万円を当てると、利回りは約1.5パーセントになります。でもこれは「今の株価で買った場合のVYMの利回り」を計算した数字であって、自分の実態とは違います。
含み益が増えるほど、評価額ベースの利回りは下がって見える。 資産が増えるのはいいことのはずなのに、利回りが低下したように見えてしまう。だから評価額と分配金を比べると、実態からずれた数字が出てきます。
利回りを語るときは、自分がいくらで買ったかを基準にする。それだけです。
ちなみに、2026年7月時点のVYMの分配金利回りは約2.3パーセント。今から新規で買う場合は、この水準になります。
自分がVYMを買い増しするときの目安は、3パーセントでした。利回りが3パーセントを超えてきたら割安と判断して追加購入する、というイメージです。
実際にそれが機能した場面があります。2020年のコロナショックです。記録ノートに残っていますが、2020年4月2日のVYM株価は68.7ドル。そのときの分配金利回りを自分で計算したら、3.9パーセントでした。平時の3パーセント前後と比べて、明らかに高い。ピンチに見えてチャンス、というやつです。あのタイミングで買い増しできたのは、利回りという指標を持っていたからだと思っています。
このときの買い向かいについては、インデックス投資を20年続けた結果【後編】にも書きました。暴落で買えたのは勇気ではなく、平時の準備があったからです。
今の2.3パーセントは、その水準に届いていません。今後さらに買い増しするとしたら、やはり利回り3パーセントを一つの目安にしていくと思います。
為替の影響
VYMはドル建てなので、円安・円高で、円換算の分配金は変わります。
2024年から続いた円安は、円換算での分配金を押し上げてくれました。逆に今後、円高に振れれば、円換算の金額は減ります。
ただ、為替は予測できないと割り切っています。
というより、20年やってきて、ずっと「読めねーわ」と思い続けている、というのが正直なところです。
毎月の記録に為替レートを必ず入れているので、嫌でも見えるんです。現地の株価が戻っても円換算では目減りしたり、逆に何もしていないのに円安で評価額が膨らんだり。円高になると言われた年に円安になり、その逆もある。20年見続けて、当たった試しがありません(この感覚が固まったきっかけは、2011年の歴史的な円高でした。詳しくはインデックス投資を20年続けた結果【前編】に書いています)。
だから、予想はしない。でも、来たものは利用する。円高なら「安く買えるな」、円安なら「評価額が上がって嬉しいな」。読めないことと、気にしないことは、別なんですよね。
月5万円という安心感
年60万円、月5万円という分配金の額について。
素直に、大きいと感じています。
仮に今の仕事を辞めたとしても、毎月5万円のキャッシュフローが、自動で入ってくる。生活費の全部をカバーできるわけではありませんが、心強い金額です。
そして今、この分配金は「自由に使っていいお金」と決めて使っています。まとまった出費があっても、分配金が入ってくるタイミングと合わせると、気持ちがずいぶん楽になる。お金を使う練習として、しっかり機能してくれています。
というのも、自分は増やすのは得意になったのに、使うのがどうにも下手なんです。何十万かの買い物でも「その金、投資に回したら…」と悩んでしまう。この呪縛を解くのに、勝手に振り込まれる分配金は、ちょうどよかった。(その経緯は「お金を使う練習」を始めた話に書きました)
なお、そもそも高配当株とインデックス投資はどちらがいいのか、という話はインデックスvs高配当で整理しています。オルカン一本ではなくVYMも持ち続けている理由は、こちらに。
まとめ
- VYMを2019年から保有・買い増しし、取得金額は約2,000万円
- 2025年の年間分配金は約58万円(税引後)、月にならすと約5万円
- 2026年6月は17万円。買い増しをやめても、増配と円安で受取額は伸びている
- 評価額は4,031万円(プラス101パーセント)。取得額のちょうど倍に
- 利回りは取得原価ベースで約3パーセント、評価額ベースでは約1.5パーセント
- 為替は予測しない。読めないことと、気にしないことは別
- 月5万円のキャッシュフローは、金額以上に、精神的な安心感が大きい
2019年に「なんとなく分配金が欲しくて」買った小さな一歩が、7年でここまで来ました。派手なことは何もしていません。ただ持ち続けただけです。
投資は自己責任でお願いします。この記事は特定の金融商品を推奨するものではありません。